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児童生徒にマスク外させよ 24 ℃超の運動時&登下校時 横浜

高温での運動時、登下校時はマスクを外すよう指導を

横浜市教育委員会は 17 日、

横浜市立学校熱中症対策ガイドラインの改訂について(通知)

を横浜市立学校の各学校長・校長代理に対して通知しました。

これによれば、熱中症対策のため、

  • 「WBGT 21 ℃以上の場合、屋内外に関わらず、体育の授業や部活動等運動時はマスクを外すよう指導」
  • 「登下校中におけるマスクの着用については〔中略〕マスクを外すよう指導」

するよう各学校に求めています。


横浜市立学校熱中症対策ガイドラインの改訂について(通知)

教健第 673 号
令和4年5月 17 日

学校長
校長代理

健康教育・食育課長

横浜市立学校熱中症対策ガイドラインの改訂について(通知)

 日頃から学校保健の取組に御協力いただきお礼申し上げます。

 このたび「横浜市立学校熱中症対策ガイドライン」改訂を行いましたのでお知らせします。

 今回の改正では、文部科学省「学校における熱中症ガイドライン作成の手引き」に基づき、令和3年度から全国展開された熱中症警戒アラートの活用について補足するとともに、具体的な熱中症対策を付加しました。(内容変更はありません。追加した項はガイドライン目次に記しました。)

 熱中症対策について、今回改訂のガイドラインを全教職員で確認し、環境条件の把握、暑熱順化、健康観察、水分補袷、休息等について適切に対応してください

 来週以降も気温が高くなる予報が出されています。熱中症警戒アラート等の情報に注意するとともに、環境条件の把握については WBGT 計等を活用し、活動場所において、暑さ指数、温度・湿度の確認に努めていただきますようお願いします

 現在、新型コロナウイルス感染症対策として、学校生活ではマスク着用を原則としており、マスクを外す際は、できるだけ身体的距離を保つ、近距離での会話を控えるようにするなどの配慮をすることが望ましいですが、熱中症も命に関わる危険があることを踏まえ、熱中症への対応を優先させてください

[マスクの着用について]

 学校生活ではマスク着用を基本としていますが、屋外で距離を取って活動する場合にはマスクを着用する必要はありません。特に、気温・湿度や暑さ指数 (WBGT) が高い日には、熱中症等による健康被害が発生するおそれがあることから、WBGT 21 ℃以上の場合、屋内外に関わらず、体育の授業や部活動等運動時はマスクを外すよう指導してください。その際、屋内では換気の悪い空間とならないよう換気設備を適切に運転することや、窓を開け外気を取り入れる等の十分な換気を行うこと等に注意してください。ただし、授業前後の着替えや移動の際、授業中、教師による指導内容の説明やグループでの話し合いの場面、用具の準備や後片付けの時など、運動を行っていない際は、可能な限りマスクを着用してください。

 また、登下校中におけるマスクの着用については、熱中症のリスクを回避することが難しいことから、健康被害が発生する可能性力が高い場合には、人との距離を十分に保つよう注意することなるべく会話をしないこと等に気を付けて、マスクを外すよう指導してください。学校により登下校の状況は異なりますので、児童生徒に具体的に指導していただき、保護者の理解や協力を得ながら対応していただきますようお願いいたします。

参考

○熱中症警戒アラートの URL(環境省ホームページ)
https://www.wbgt.env.go.jp

○熱中症対策ガイドラインの URL(横浜市ホームページ)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/sesaku/hoken/default201905231120.html

健康教育・食育課 保健係
電話 671-3275


WBGT 21 ℃~ ≒ 気温 24 ℃~

WBGT 21 ℃以上は、気温で 24 ℃以上にあたります(参考気温)。

https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php


教育委員会通知のホームページ非掲載方針

横浜市教育委員会は 2021 年8月、こうした通知について、

「各学校を通じて保護者へ通知できる」(市教委)などとして、市の公式サイトで市民向けには情報発信を行う考えは無い

という姿勢を示しています。

この仕組みでは学校・家庭ごとに情報伝達のタイミングがバラバラになります。2021 年8月(新型コロナ第5波が猛威をふるっていた頃)には、場合によっては以下のような情報が適切に届かなかった模様です。


濃厚接触者の定義

国立感染症研究所 実地疫学研究センター「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領2021(令和3)年 11 月 29 日版によれば、濃厚接触者の定義は以下の通りです。

「患者(確定例)」(「無症状病原体保有者」を含む。以下同じ。)の感染可能期間において当該患者が入院、宿泊療養又は自宅療養を開始するまでに接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

  • 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
  • 適切な感染防護なしに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
  • 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
  • その他: 手で触れることの出来る距離(目安として 1 メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と 15 分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

〔中略〕
必要な回数のワクチン接種を受けた者であっても、現時点では、原則的に濃厚接触者としての対応の変更は行わない。

マスクをしないということは、必要な感染予防策なしでお互いに接触するということだと考えられます。その場合、陽性者が明らかになると、これまでよりも多くの児童生徒が濃厚接触者とされる可能性があります。

学校現場で採れる「工夫」としては、たとえば、

  • 「運動」を 14 分間ごとに切り上げ、こまめにマスクを着用させるタイミングを作る
  • 「運動」の際に児童・生徒同士で1メートルの間隔を空けさせる

ことなどが考えられるでしょう。


参考文献

Twitter

  • https://megalodon.jp/2022-0518-0019-30/https://twitter.com:443/fumipoohchan/status/1526533200318955520
  • https://megalodon.jp/2022-0518-0020-48/https://pbs.twimg.com:443/media/FS9V2sEaMAA2Dc6?format=jpg&name=orig

担当部署

通知に記載された「健康教育・食育課 保健係」というのは、横浜市教育委員会 事務局 人権健康教育部 健康教育・食育課。

通知のホームページ非掲載方針

横浜日吉新聞,「<横浜市>小中学校の「夏休み」は8月末まで延長、市民向けには公表せず」,https://hiyosi.net/2021/08/24/school-16/,2021 年8月 24 日.
https://megalodon.jp/2021-0827-0700-09/https://hiyosi.net:443/2021/08/24/school-16/

新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領

国立感染症研究所 実地疫学研究センター,「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」,https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000861379.pdf2021(令和3)年 11 月 29 日版
https://web.archive.org/web/20220517161216/https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000861379.pdf