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『二月の勝者―絶対合格の教室―』第36講「七月の秘密」感想

『ビッグコミックスピリッツ』12月10日発売号に二月の勝者―絶対合格の教室―第36講「七月の秘密」が掲載されました。

ストーリーとしては佳境のひとつなのですが、あまり塾塾した話は出ません。


STARFISH

ショーマと佐倉が黒木を運び込んだ事務所の窓には「STARFISH」とあります。

starfish は英語で「ヒトデ」の意味です(可算名詞ですが、米語では複数形も starfish のままです)。

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/starfish


子どもの前では元気

「プレ百ます計算」に取り組むガイアくんが

たいへん!
くろきがひんしのじゅうしょうだ!
くろきしぬの!?

と言うのを聞いた途端、失神していた黒木がおどけて起き上がります。子どもの前で元気になるというのが塾講師らしいと思います。


黒木の服装

昼間の場面に変わったあと、夏にスーツの上着を着て出勤する黒木はずいぶん暑そうです。

また、黒木はネクタイピンをしていないようですが、生徒のノートをかがんでのぞき込むときなど、ネクタイがぶらんと垂れ下がりそうです。


ジャイアントキリング

読者をひきつけるフックとして使われている「ジャイアントキリング」という言葉が出てきました(塾講師で使っている方を見たことはありませんが……)。

昨日授業で各クラスで行った小テストの件ですが、
気になったので得点だけでなく、答案用紙まで見させていただきました。結果…
3人。
「ジャイアントキリング」の可能性は3人に絞られました。
…しかし残念ながら、「まさかの失速」に陥る者も…

反感

まず、「こういう話は、私はあまりしないなあ」という感想が1点。もし思わせぶりな態度で

「あのなかで伸びる奴が3人、落ちる奴が1人いるよ。誰だか分かる?」

などと言われたら、反感を持ちます。その通りになれば鼻高々で「どうだ、俺の言った通りだろう?」と言い、その通りにならなくても、「あいつはなあ、伸びると思ったんだけど、〇〇があったからなあ」などと言うに決まっています。

もしこういう話をするとすれば、

「〇〇くんは途中式を書かずに計算ミスをすることが多いから、この先大変そう(だから途中式を書いてもらおう)」

だとか、

「△△さんの2日午前□□中はいけるんじゃないかな。偏差値は足りないけど、問題の相性は抜群だし、直前でグンと伸びたし。1日午前で合格を押さえて、大金星を狙えるでしょ」

だとかでしょうか。

小テストでそこまで分かるのか

それから、「小テストの答案用紙がそんなに決定的になるだろうか」という感想がもう1点。

おそらく算数の「計算問題5問、制限時間10分」の小テストだと思われるのですが(第34講「七月の憧れ」参照)、その答案で伸びや伸び悩みに確信を持つというのはどういうことでしょうか。


※ 『ビッグコミックスピリッツ』11月19日発売号,『二月の勝者―絶対合格の教室―』第34講「七月の憧れ」より

この答案から分かることとしては

  • 計算の工夫や、小数⇔分数換算の知識の有無
  • 計算の正誤
  • 誤答の場合、間違えたポイントはどこか
  • 字は丁寧か
  • 途中式を書いているか
  • 式の書き方はどうか(イコールを縦に揃えるか否か)

くらいではないでしょうか。

「字」は算数以外の教科でも(特に国語では)重要なので、もし決定的なポイントを見つけるとしたらそこ(「字」)かな……と思わなくもないですが。