『ビッグコミックスピリッツ』11月12日発売号に『二月の勝者―絶対合格の教室―』第33講「七月の先輩」が掲載されました。
今回は「高校受験」回です。
目次
なぜ「5」が取れないのか
公立中学校の内申点について、桂先生はこう問いかけます。
90点以上だし提出物も大丈夫なのに「5」が取れないのはなぜか?
そしてこう答えます。
授業態度。
広告
「5」を取る授業態度とは?
桂先生が話す「5」を取る授業態度・「5」を取る生徒は以下の通りです。
- 常に鉛筆を持ちすぐにメモできる体勢をとれているか。左手でノートを押さえているか。
- 音読などの際には周りよりも大きな声で!
- 欠席は7日以内。
- 先生の目を見ると熱意が伝わる。
- 親がPTA役員。(これは都市伝説レベル情報だけど)
- 授業中に積極的に質問をしているか? 簡単すぎる質問は逆にダメ。難しすぎてもダメ。
- 頬杖は厳禁!
- 当てられてすぐに「わかりません」はダメ! 一応自分の考えを話すべし!
- 「5」を取りたいのならここまでやれ!! (テスト90点以上は最低条件!!)
これらを戦略的に効率よくこなした上で、定期テストをしっかり取り、なおかつ部活動で活躍し(チームプレイ必要系が良し)生徒会活動も精力的にこなせるリーダータイプ
桂先生の言うことは本当か
桂先生の言うことは本当なのでしょうか。また、妥当なのでしょうか。
授業態度
まず授業に臨む姿勢は妥当だと思います。年齢的な難しさはあるでしょうが、むしろ当然の姿勢だとも言えます。
ノートの上に左右の手が「ハ」の字になる。音読は大きな声ではっきりと行う、しゃべっている人がいたら目を見て話しを聞く、頬杖をつかない、発問に対しては真摯に向き合う……。身につけて然るべき授業態度です。
欠席
欠席についても、提出物や挙手などでの加点で「関心・意欲・態度」がつけられる場合、不利に働くでしょう。
質問
「〔質問が〕難しすぎてもダメ」というのは、衒学的な質問がダメ――という意味でなら妥当だと思います。
PTA
PTA活動のなかで親が評価者(先生)と懇意になれば、その子に対する評価も甘くなりがちかもしれません。しかし誌上でも「都市伝説レベル」と書かれています。「塾がどう中学受験にリードしていくか、という」方便のひとつでしょう。
ただ、高校受験の方が向いているお子さんがいるのも事実です。今号では塾がどう中学受験にリードしていくか、という手法としての読み方もできるように工夫して描きました。 pic.twitter.com/AzDSaYwb0f
— 高瀬志帆@「二月の勝者」4巻2月発売 (@hoshi1221) 2018年11月13日
【参考】Twitter 「関心・意欲・態度」の評価
この時期なので、もう600回ぐらいツイートしてるこれを再度。
評価の観点「関心意欲態度」は、正確には「数学への」関心意欲態度であって、「あなたの授業への」関心意欲態度ではありません。
例えば発言は全くしなくても、数学への態度は素晴らしい生徒はいます。そこを評価できるチャンスです。
— MER (@MathEdr) 2017年12月14日
授業で自らは全く発言しない生徒が、ノートの右端にスペース用意して「これ何で成り立つ?」とか「こういう場合でもいいのかな?」とかかなり書き込んでいる。さてこの生徒は全く発言しないし進んで前にも出ませんが「数学への関心意欲態度」の評価はどうなりますかはい発言回数数えてるそこの教員の方
— MER (@MathEdr) 2017年3月16日
【学期末定期】評価の観点における「関心・意欲・態度」とは,数学科の場合,「(あなたの)授業」への関心・意欲・態度ではなく,「数学」への関心・意欲・態度を指します.積極的に挙手しないとか発言しないとか話聞いてるように見えないとかそんなんで評価していい項目ではございません,,,
— MER (@MathEdr) 2016年3月1日
にしてもこの学習評価WGの議論の整理、一番面白かったのは注にあるこの「大学一年生」の意見。
観点「関心・意欲・態度」の評価にはびこるおかしな手法を見事なまでに的確に指摘してる。よくわかってる大学一年生だ…https://t.co/qQ6IbTyiYP pic.twitter.com/M4ndz82jGl— MER (@MathEdr) 2018年12月10日