『日経ビジネス』3月19日発売号は、
大事なのは高校――人手不足に克つ新・人材発掘術
と題した特集を組んでいます。
ここではそのなかから、横浜翠嵐に関する部分を見てみましょう。
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覚醒した生徒だけを集める
合格が決まった生徒は「0年生」と呼ばれ、入学前から課題を出される。自宅での学習時間は「学年+2時間が原則」(佐藤校長)……一見、典型的な詰め込み教育で……今の有力校のトレンドと逆行しているかに映るが、違う。翠嵐には、「既に啐啄の機(そったくのき)が訪れた生徒」が集まり、勉学に励んでいる。このため、他の有力校のように自発的な学習意欲を芽生えさせる必要性が低いのだ。
誌面において「啐啄の機」という言葉は、「いくら親鳥が気をもんでも、ひな自身が『生まれる気』にならないと、どうにもならない。勉強もそれと同じ」というイメージで使われています。
横浜翠嵐には、自分自身で「勉強する気」になった生徒だけが集まっているというのです。
啐啄の機
鶏の雛が卵から産まれ出ようとするとき、殻の中から卵の殻をつついて音をたてます。これを「啐」と言います。そのとき、すかさず親鳥が外から殻をついばんで破る、これを「啄」と言います。そしてこの「啐」と「啄」が同時であってはじめて、殻が破れて雛が産まれるわけです
※ 小川太喜,『臨黄ネット』「啐啄同時」, http://www.rinnou.net/cont_04/myoshin/2007-06a.html ,2018年3月20日閲覧.
【伸びている高校】
②既に勉強に覚醒した(啐啄の機が訪れた)生徒を集中的に集め、猛勉強させる高校(例:横浜翠嵐)
平成30年度大学入試では、県立高校として横浜翠嵐と双璧を成す湘南も実績を伸ばしています。今後、その躍進の理由も様々に探られていくことでしょう。