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学習評価(いわゆる内申点)の課題
中央教育審議会が 2019 年1月に行った報告「児童生徒の学習評価の在り方について」では、「学習評価について指摘されている課題」として、
現行の「関心・意欲・態度」の観点〔2019 年1月時点。現在の「主体的に学習に取り組む態度」の観点に対応〕について、挙手の回数や毎時間ノートを取っているかなど、性格や行動面の傾向が一時的に表出された場面を捉える評価であるような誤解が払拭し切れていない
といった課題が取り上げられました。
ここには注として、次のような大学一年生の意見が付けられています。
私の通っていた高校では …授業中に寝たらマイナス 1 点、発言したらプラス 1 点といったように、学力とは直接関係のないことをポイント化して評価を付けているという現状が実際にありました。…これだと、能力がある子ではなくて、真面目に授業を聞く子、それから、積極的に発言する子というのが評価されてしまいますので、それらを意欲として評価し、それによって評定値を上下させるというのは、評価の正当性に欠けていると思います。関心・意欲・態度という観点でポイントを付けたとしても、それは科目に対する意欲ではなくて、授業に真面目に取り組むという意欲なので、本来評価するべき点とすり替わってしまっていると、私は思っていました。
教科ごとの観点別評価は何を評価すべきか
通知表(連絡票)で教科ごとに評価されるべきなのは、あくまでも当該教科に関する
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
です(現行の3観点)。
「主体的に授業に取り組む態度」と「主体的に学習に取り組む態度」とは同じものではありません。
学校の先生方のとってそれらを区別するのは難しいと思われますが、例えばノートやワークを提出をさせたときにそこに書き込まれた内容を評価する――といった試みが行われている模様です。
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参考文献
中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会,「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」4ページ,https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415602_1_1_1.pdf#page=8,2019 年1月 21 日.
https://megalodon.jp/2022-0527-0151-09/https://www.mext.go.jp:443/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415602_1_1_1.pdf#page=8