神奈川新聞は 15 日、紙上 17 面に
共通選抜 分析と解説 公立高校全日制
を掲載しました。以下、社会の分析についての雑感です。
目次
県入試も立憲主義のトレンドに乗るか
分析を担当なさったのは、ステップの原先生です。先生が紙上で取り上げられた問題のひとつが問4(ウ)でした。国家総動員法によって議会の機能が「大きく制限」されたことについて問う問題です。
近年、中学入試問題を中心に「立憲主義」を問う問題が増えています。県入試のこの問題の裏にある「問題意識」は、その潮流と根っこを同じくするものかもしれません。
SS-1 馬屋原先生ご指摘
2020年、#鷗友 の社会。おそらく注目は「シンギュラリティが起こらない派」の根拠を書かせる問題に集まるんだろうけど、やっぱり見るべきはその前の「そもそも憲法とはどのようなものか」を99条を参照して書かせる問題よね。自分の生徒が書けなかったら、何を教えていたんだということになる。
— 中学入試・プロが選んだこの1題! (@SS1teachers) February 12, 2020
2020年、#渋渋 の第1回の社会。微妙にイヤらしいが一時期のような理不尽さは少ない。五一五の日付を書かせる問題、四谷の解答は五「一」五になっているが、果たしてこれは○になるのかな?鷗友ほど直球ではないですが、渋渋も「立憲主義」を書かせてきましたね。
— 中学入試・プロが選んだこの1題! (@SS1teachers) February 12, 2020
SS-1(馬屋原先生)が挙げていらっしゃるものの他でパッと思いつくものとしては、2019 年度入試の札幌聖心でしょうか。
【参考】国立国会図書館,「憲法条文・重要文書 | 日本国憲法の誕生」
https://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j01.html#s10
「非正規雇用」も出題
問5(ウ)では「非正規雇用」が出題されました。ステップの原先生は、資料の読み取りに時間を要したという趣旨の指摘をなさっています。「非正規雇用」に関する出題は、ステップだからこそ直視できたといえるかもしれません。
「立憲主義」と同様に「非正規雇用」も中学入試のトレンドのひとつです。中学入試にせよ高校入試にせよ、学校の先生方は受験生のみなさんに、さまざまな社会問題に関心を寄せてほしいと思っていらっしゃるのだと思います。