神奈川新聞は 15 日、紙上 17 面に
共通選抜 分析と解説 公立高校全日制
を掲載しました。英語のポイントはどのようなものだったのでしょうか。
目次
英語:「総合的な読解力試す」
湘南ゼミナールの神谷先生によれば、今年の英語は「総合的な読解力や論理的思考力が問われている」ものだったといいます。
小学生や中学生の低学年のうちから、英語を使った対話的な活動を経験するとよい。英語「を」理解するのではなく、英語「で」理解する学びが求められている。
というのが先生の分析です。
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小学生からの英会話が必要?
「低学年のうちから、英語を使った対話的な活動」というと、ついつい「子ども英会話」が連想されます。
しかし、文法の理解がないままに、「こういうときはこう言う」という一対一対応式の英会話学習には限界があるでしょう。また、もし一対一対応式の学習から一歩踏み出そうとしたならば、そこには文法理解が求められるはずです。
神谷先生もおっしゃっていますが、
英語を文法的に理解していることは前提
としなければなりません。
小学校低学年のうちは、抽象的な思考力が発達途上です(だから、たとえば算数で「割合」の単元に苦労したりします)。その時期に「対話的な活動」ができなかったからといってビハインドを背負うことはない――と触れておくべきでしょう。
「英語『で』理解する学び」
英語の長文を与えられたときに、一文ずつ、すべてを日本語訳しながら読み進める受験生はまれでしょう。ふつうは、平易な文は英語「で」理解しつつ読み進め、難解な文にあたったときに文法を意識して英語「を」理解する――という読み方をすると思います。
神谷先生が「英語『で』理解する」とおっしゃっているのは、文法を身につけ、文法を意識せずに読める英文を増やしていくことが大切だということなのでしょう。問1のリスニングや問6以降の問題などで「英語『で』理解する」ことによってスピードを確保することはとても大切です。
ただ、一方で、
- 問3の適語補充
- 問4の整序英作文
- 問5の(自由)英作文
などは、どれだけ「英語『を』理解」しているかを問う問題だと思われます。
参考
湘南ゼミナール 英語「4技能バランスよく」県入試 2019
https://kanagaku.com/archives/25814