『ビッグコミックスピリッツ』4月8日発売号に『二月の勝者―絶対合格の教室―』第 45 講「八月の伏兵」が掲載されました。
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目次
食事のときの席
食事の描写で、講師は講師同士、生徒は生徒同士で座っています。
講師の席を分散させて、生徒の監督をしたほうがいいような気もします。
Ω2一限目社会
内容
「合宿では社会の授業は歴史をやります」と宣言されています。6日間の合宿の間、地理と公民とを無視して構わないものかどうか、やや疑問です。
「1日目授業開始」時に講師が「飛鳥時代から江戸時代まで猛スピードでおさらいだよ!」と言っていますが、旧石器時代から古墳時代も入れるべきでしょう。「猛スピードで」授業を進めるのであれば、それこそ一瞬で終えられるはずですし。
乙巳の変
「大化の改新」は 645 年から始まる一連の政治改革の名前です。中大兄皇子と中臣鎌足とが蘇我蝦夷・入鹿を滅ぼした事件は「乙巳の変」と言います。
ただ、Ωクラスでもなければ、
645 年 大化の改新
でいいでしょう。
1日目二時限国語
表記のブレ
一限目については
「1日目授業開始」
「Ω2一限目社会」
という説明だったのが、二時限目については
「1日目二時限国語」
となっています。クラス表示の有無・「限」か「時限」か・「目」の有無に関して、表記がブレています。
読解のテクニック?
池袋校の木原直人先生は、
著者が AI の話で本当に伝えたかったメッセージはどこだろう?
もし現時点で読み取れてないとしたら、
「最初」の段落と「最後」の段落「だけ」もう一度目を通してみて?
と伝えます。これに関しては、疑問に思う講師もいそうです。
過去の単行本第4巻発売時には、スタジオキャンパスの矢野先生が以下のようなツイートをなさいました。
同業者が好む(?)『二月の勝者 第4集』を読む。今回も楽しめたが、1点だけ。
敏腕講師・黒木のセリフ。
「国語こそ『公式』がある。記述の答えは問題文の中にすべて入っていると言ってもいい。だから、本文に書かれている以外の単語を使わない」全くの見当違い。これはダメな教え方の典型です。
— 矢野耕平 (@campus_yano) 2019年2月14日
今のうちに有望そうな……
生徒のセリフのなかに
私の志望校女子校だから、
今のうちに有望そうな男子チェックしといて、
交流を絶やさないようにしたくて!
というものがありました。
たとえば SAPIX で一緒だった男の子と女の子が、中学校入学後も連絡を取り合っている――という話は確かに聞きます。
「教育ジャーナリスト」の小林哲夫さんは
塾が神童を再生産する。SAPIX婚、鉄緑婚の子どもたち
https://www.businessinsider.jp/post-104295
などという記事を書いているくらいです。
聖光学院卒の男の子たちが成人式の二次会で横浜雙葉卒の女の子たちと合流した――などという噂を栄光学園卒の男の子から聞いたこともあります。
各種 SNS や聖光祭のマイムマイムなどで「交流を絶やさないように」していたのかもしれません(あくまで「噂」ですが)。
【聖光祭 2019 感想】聖光学院の文化祭に行ってきました
https://kanagaku.com/archives/26924
努力と才能
まるみが努力して成績を上げているのに対し、ジュリは才能で勉強を楽しんでいます。そうしたジュリの姿に対する「やんなっちゃうね」という思いが描かれます。
塾のなかで遊んでばかりいるのに合格を勝ち取る子がいると思えば、コツコツと努力を重ねて第一志望校に届かない子もいます。「やんなっちゃうね」という描写も想像できないものではありません。
※ 塾のなかで遊んでばかりいる子にも、もちろん、彼/彼女なりの背景があります。