神奈川新聞は 22 日、3面に「公立高の志願者急減 「包容力」向上へ改革を」と題した社説を掲載しました。
公立高の志願者急減 「包容力」向上へ改革を
社説 | 神奈川新聞 | 2026年4月22日(水) 09:10
https://www.kanaloco.jp/special/discourse/editorial/article-1266223.html
私立高校のいわゆる「無償化」
社説では「学費に大差がなければ、設備などが充実している私立を選ぶ生徒が出てくるのは必然」としています。「公立の志願者急減は無償化が影響した可能性が高い」。
神奈川全県模試のセミナーでは「無償化」決定のタイミングが私学側にとって生徒募集に活かすのが難しいものだったと説明されましたが、それでも影響は大きかったようです。
ただし、このいわゆる「無償化」は「所得制限なく授業料が実質無償化 最大 480,000 円」というものであり、
- 授業料部分のみを対象とすること
- 学校によっては授業料が補助上限の 480,000 円を超えることがあること
に注意が必要です。
還付と相殺と(多くの学校では還付?)にも注意します。
関連リンク
- 神奈川県の学費補助金、高校により還付・相殺の2種 2023
https://kanagaku.com/archives/61199 - リーフレット
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/7137/r8leaflet.pdf - 私立無償化でも…初期費用「想定以上」が半数 新高1保護者調査
毎日新聞 2026/4/21 11:16(最終更新 4/21 11:16)
https://mainichi.jp/articles/20260421/k00/00m/100/063000c
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「包容力」
社説は、
大事にしたい視点は「包容力」である。多様な生徒を幅広く受け入れ個々に応じた支援を行い、学校全体の改革につなげる。インクルーシブ教育の推進にほかならないが、近年は包容力の低下がうかがわれる。
課題は山積している。不登校や障害〔原文ママ〕のある生徒は支援が見込めない公立全日制を避けて私立通信制に進学するケースが少なくない。知的障害のある生徒らを受け入れる「県立インクルーシブ教育実践推進高校〔原文ママ〕」(18 校)でも支援は不十分で、ここに応じた柔軟な対応も根づいているとは言い難い。
ともしています。
「包容力の低下」?
県公立高校の「包容力の低下がうかがわれる」という部分については、何をもってそうしているのか分かりかねるところがあります。
インクルーシブ教育実践推進校は増えてきています(「白山・菅・保土ケ谷・横浜南陵にインクルーシブ、Ⅲ期改革」)し、在県外国人等特別募集が磯子工業で行われるようにもなりました(「磯子工業高校が在県募集実施 2026 年度入試から 専門県内初」)。
通級による指導も、まず県立高校では生田東高校・横浜修悠館高校・高浜高校・綾瀬西高校で行われています(他校通級指導を行う場合は横浜修悠館高校で実施)。また、市立高校でも横浜総合高校の通級が多くの生徒によって利用されています。
志願に係わるマニュアルも多言語対応が勧められています。
決して県内公立高校で「包容力の低下」が起こっているとは言えないはずです。
広域通信制進学者の増加
「不登校や障害〔原文ママ〕のある生徒は支援が見込めない公立全日制を避けて私立通信制に進学するケースが少なくない」という部分についても、社説の記述を批判的に見る必要があるように思われます。
「私立通信制」で念頭に置かれているのは、おそらく伝統的な県内通信制高校である秀英・清心女子・厚木中央ではなく、広域通信制高校でしょう。
そうした高校は私立全日制高校からも、たとえばいわば「青田買い」のようなことをしているとして批判されています。
横浜学園校長、通信制の青田買いに苦言 中3の7月に入試も
https://kanagaku.com/archives/67721
公立高校よりも広域通信制高校の方が不登校や障がいへの支援が見込めるとも言い難いのではないでしょうか。
通信制高校で相次ぐ教員・施設不足 文科省、実態把握を強化へ
2025年9月12日 5:00
[会員限定記事]https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD28AMM0Y5A820C2000000/






