教職員人事異動

横浜翠嵐在校生による「臨時生徒総会実施されず」への追記

カナガクは 18 日(月・祝)、横浜翠嵐高校在校生の方から一編の文章をお寄せ頂きました。これは過去にその方が翠翔祭来場規制に係る臨時生徒総会について翠嵐時報の記事を受けて追記し、温めていらしたものです。

当該在校生の方は生徒会執行部や翠翔祭実行委員会、翠嵐時報とは無関係の方で、全幅の信頼を寄せられる方です。

追記なさった部分についてサイトへの掲載許可を頂きましたので、当該文章をここに公開します。

※段落はじめの1字下げや段落間の改行のみ編集。その他原文ママです。


≪臨時生徒総会実施されず≫

 六月一日昼休み、各学年に生徒会執行部より「翠翔祭の人数制限についての様々な不満の声や改善の求めを受けて、臨時生徒総会をその日の LHR に行う」という知らせが入った。

 その日の 4 時間目の LHR は翌日に開催される球技大会の練習や翠翔祭準備などが各クラスで予定されており、学校内は混乱に包まれた。

 今年度の翠翔祭は在校生保護者、中学生とその保護者、72~75 期卒業生に来場者を制限するという方針であった。この来場者規制は翠翔祭実行委員会総務部と教職員の両者納得のうえで決定したものであったが、その時点では規制に至る経緯の説明不足や日頃の教職員に対する不信感などがあり、生徒の間では教職員から一方的に押し付けられたものだとして反対する動きが活発に起こった。生徒会執行部の判断はこの動きに呼応するものだ。生徒会⾧は六月一日昼休みに代表委員会を招集し、その場で代表委員会の同意を得て臨時生徒総会の招集を決定した。生徒会規約第8条「総会は生徒全員で構成し代表委員会が認めた時(中略)これを開く。」に従った行動だった。ところが、招集の告知をしたその日のうちに開催するというのはいささか急が過ぎたことと、元々ほかの予定が入っている時間に割り込んで開催しようとしたことから生徒の間からも臨時総会の開催に反対する声が上がり、教職員側からも生徒会⾧に対して直接、臨時総会の中止が促された。結果として学校内は混乱に包まれたまま臨時生徒総会が行われることはなかった。

 その後、六月十四日の放課後に行われた異装に関する説明会の中で来場者制限に関する経緯や方針などが翠実総務より説明され、同時に生徒会⾧からも一日の騒動について補足説明があった。翠実総務によるとコロナ禍前の具体的な状態を知っている教職員が少なくなっている状況では不測の事態に対応できず、近年の翠嵐に対する注目度や知名度を鑑みても来場者規模は格段に大きくなることが予想されることから今回の来場者規制を決定したとのこと。来年度以降の翠翔祭は今年の状況を参考に段階的に来場者規制を緩和していく方針で、在校生の友人なども来場できる可能性もあるとのコメントもいただいた。また、翠実総務は常に最悪の事態を想定しながら安全を担保したうえで運営をしていかなければならないということを強調していた。生徒会⾧からは一日に起こったことの経緯のほか、二日、保護者宛に来場者制限についての文書が配布されたのはもともと予定されていたことであり騒動とは関係がないこと、臨時総会の招集および提出される予定であった議案書の作成に翠実はかかわっていないことが説明された。

 この一連の騒動は各種 SNS や掲示板などでも話題に上り、「六・一」と称してウェブメディアにも取り上げられるなど校外からも大きな注目を浴びた。

 生徒会⾧に話を聞いたとろ、「生徒会本部は先生と生徒の架け橋となる機関であり、翠実などの各機関との相互監視を行う機関であり、生徒の代表としての機関である、という考え方のもとに今回の生徒総会を企画した。今後もこの考えのもとに『民意を大切に』生徒会活動を行っていく所存である」とのコメントをいただいた。

 「六・一」で特に注目されたのは「臨時生徒総会の招集」の部分だろう。今回臨時生徒総会の招集を承認した代表委員会というのは代表委員会細則第3条によると「各学級 1 名ずつ選出」され、「その選出方法はその学級内の互選によるものと」されている。これに基づけば代表委員会は生徒の代表として生徒の意見を反映するに適しており、今回の招集過程も妥当性を欠かないはずだ。ところが実情はどうだろうか。年度初めに代表委員を各学級で決定する際にその職務の重さが十分には説明されず、立候補した者を漫然とその役に据えるということが横行しているのではないか。先述のように代表委員によって構成される代表委員会には生徒総会の招集を承認するなど生徒会組織の中で一定の影響力を持つ。このことは生徒のどれだけが把握しているのだろうか。

 一方で今回当事者の一部となった翠実総務は希望者によって構成されており、選挙された生徒の代表者ではない。そのような翠翔祭実行委員会(を含め委員会)は生徒の意見を聞く機会が極端に少なく、どうしても安定して全生徒の納得を得ることは難しい体制にある。かといって執行部や総会のみを生徒の意見を反映する場とするのは現実的に難しい部分がある。

 「六・一」は生徒会執行部や代表委員会をはじめとした翠嵐における生徒自治のあり方、翠翔祭とそれを運営する翠実のあり方、翠嵐という全国的な価値を持ちつつあるブランドを背負った生徒・教職員の対外的態度など多方面に対する問題提起となった。


背景

翠嵐六・一事件、翠実総務は翠翔祭限定公開を望んだのか?
https://kanagaku.com/archives/65747