6月10日(火)に発売された『サンデー毎日』2014年6月22日号では、「分散化し始めた東大 京大合格者輩出校」が特集されています(※)。
ここでは記事に取り上げられている高校のなかから大森学園と横浜翠嵐について見ていってみましょう。
目次
大森学園から東大文Ⅰ現役合格者
大森学園は1939年の開校以来、今年初めて東大合格者を輩出しました。その彼の横顔について、進路指導部長の石川和弘先生は以下のようにお話しされています。
「東大に合格した生徒は帰国生で、英語はずば抜けていましたが、他の科目はそれほど目立っていたわけではありませんでした。ただ、チューターが質問に答えてくれる進学支援センターをよく利用していました。ブラスバンド部で活躍していましたが、早めに部活動を引退して受験勉強に集中し、合格しました。」
以前カナガクで「平成26年度入試で大森学園から東京大学文科一類に1名が現役合格」と題した記事で引用したSUCCESS VOICE 2014から見るに、彼は大森学園の理系特進コースに在籍しつつ、高3の春から駿台予備校で世界史、地理を勉強して文Ⅰ合格を果たしたようです。
まず帰国生という強みを活かして英語の得点を伸ばし、次に理系特進という強みを活かして数学・センター理科で得点を伸ばし、最後に駿台をうまく活用して合格をつかみ取った様子がうかがえます。
国公立大学進学率が極めて高い横浜翠嵐
横浜翠嵐では今年東大合格者が20人を超えました。2年連続での過去最高更新です。
誌上ではこのことについて
「2005年に神奈川の県立校の学区が撤廃されてから、横浜翠嵐と湘南に人気が集中しています。翠嵐は県北部の教育熱が高い地域にあり、難関の慶應付属や学芸大付との併願者も多く、チャレンジ精神のある生徒が入学し、実績が伸びているのでしょう」
と分析されています。
翠嵐の2014(平成26)年度入試における競争率は1.76倍と、県内公立高校では最高倍率となりました。志願変更前の志願者数は835人という前代未聞の数字(競争率2.33倍)で、多くの関係者を驚かせました。
湘南ゼミナール等を中心に、各塾が子どもたちの学力を翠嵐受験に見合うレベルまでぐんぐんと引き上げ、公立トップ校への積極的なチャレンジを促したことが一因になっているものと思われます。
参考
※ 平成26年度入試で大森学園から東京大学文科一類に1名が現役合格
Note
※ 「分散化し始めた東大 京大合格者輩出校」『サンデー毎日』2014年6月22日号:80-85.