2月 10 日は神奈川・東京の私立高校受験解禁日です。
私立高校受験では、12月の進路相談で確約が取れていれば、まず不合格になりません。私立高校にも定員はあるはずなのに、なぜ志願したら受かるような仕組みになっているのでしょうか。
私立高校でまず不合格者が出ない理由
第一志望は公立高校だから
多くの高校受験生は公立高校を第一志望にしています。私立高校は万が一公立高校に不合格になった場合の「すべり止め」としているケースが多いです。
このため、公立高校に合格した受験生は私立高校に入学しません。
もし私立高校が定員ぴったりの合格しか出していなかったら、公立高校に合格してしまった受験生の分、欠員が出てしまいます。
このため、私立高校では、たとえ定員を超えていても合格を出すのです。
広告
低い「歩留まり率」
「合格者のうちどれだけが入学するか」を表す数字に「歩留まり率」があります。私立高校入試では、この値がとても低いです。
例1 錦城高校
たとえば東京都小平市の錦城高校の 2018 年度一般入試の場合、1,064 人の合格者のうち、実際に入学したのは 381 人だけでした。歩留まり率は 35.81 % です。
もし募集定員の 270 人ぴったりしか合格を出していなかったら、
270×0.3581=96.7(人)
となり、一般入試からの入学者が 100 人を切ってしまっていたことでしょう。
【参考】錦城高校 2018年度入試結果は「入学者数」まで公開
広告
例2 横浜学園高校
横浜学園高校の 2018 年度入試の場合、1,481 人の合格者のうち、実際に入学したのは 467 人だけでした。歩留まり率は 31.53 % です(推薦入試を含む数字です)。
もし募集定員の 320 人ぴったりしか合格を出していなかったら、
320×0.3153=100.9(人)
となり、入学者ベースではやはり大幅な定員割れになってしまっていたことでしょう。
なお、横浜学園高校の 2018 年度一般入試における不合格率は、1,382 人受験、1,376 人合格(6人不合格)より、
6÷1,382=0.43(%)
となります。