はせがわさとみ『きみ、なにがすき?』の読書感想文です。
分量は、題名・学校名・氏名を除き、400字詰め原稿用紙で2枚ぴったりです。
きみ、なにがすき?
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『きみ、なにがすき?』を読んで
神奈川 太郎
『きみ、なにがすき?』をよんで、ぼくは、
「あなぐまくんとは、友だちになれそうにないなあ」
と思いました。あなぐまくんが、友だちのことを気にしすぎているからです。友だちの気もちばかり考えているのは、うっとうしくありませんか。ぼくがすきなものをもって、
「こういうのがすきなんでしょ?」
と近づいてくるあなぐまくん。いま、べつにそれはいらないな、と言うと
「なにしたら、きみ うれしいんだい?」
とおこりだすあなぐまくん。そんなあなぐまくんは、うっとうしくありませんか。
自分のにわには、自分が「いちばんつくりたいもの」を作ればいいと思います。だいたい、自分に作りたいものがない人に、何かを作ってほしいですか? あなぐまくんはほかの友だちのことを気にしすぎです。もっと自分のことを考えたほうがいいと思います。まわりのみんななんて、どうでもいいではありませんか。
たしかにぼくたちはよく言われます。
「人への思いやりを大切にしましょう」
だとか、
「人がいやがることをしてはいけません」
だとか。でも、そんなに人のことばかり気にしてどうしようというのでしょう。
自分が自分のことを、つまり、ぼくがぼくのことをいちばんに考えられなくて、だれがぼくのことを考えてくれるというのでしょう。友だちに合わせてばかりだなんて、ぼくはいやだし、友だちに合わせてばかりの子と友だちになりたいとは思えません。
あなぐまくんは、自分ひとりでしあわせになれない人です。そんなあなぐまくんがしあわせになるために「つかわれる」のはいやです。
けっきょくあなぐまくんが作ったのはテーブルといすでした。これはけっこうザンコクなおわりかただと思います。