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佐藤 和之「やさしい日本語」定期試験問題 鶴見大学附属中学校 H25

平成25年度 鶴見大学附属中学校2年生 1学期中間試験では、佐藤和之「やさしい日本語」から以下のような問題が出題されました。

佐藤 和之「やさしい日本語」定期試験問題 鶴見大学附属中学校 H25

問一

(   )に入る言葉を次のうちから選び、記号で答えなさい。

  • ア だから
  • イ ところが
  • ウ つまり
  • エ そのうえ

そもそも震災以前の日本社会では、外国人への情報提供は英語あるいは各国の言語で伝えるのがよいと考えられてきた。実際に普段の生活では、主に英語を中心とした外国語への翻訳によって情報が伝えられ、特に大きな問題も生じていなかった。

(   )、阪神・淡路大震災が起きたとき、テレビやラジオから流れたニュースや避難指示は日本語ばかりだった。

問二

傍線部①「阪神・淡路大震災が起きたとき、テレビやラジオから流れたニュースや避難指示は日本語ばかりだった」とあるが、この理由として最も適当なものを次の中から選びなさい。

  • ア 「余震」や「亀裂」などの地震に関連する言葉を翻訳するだけの知識や技術が、情報を伝える側になかったから。
  • イ 被災地の外国人に簡潔でわかりやすい日本語で避難情報を提供できていたため、情報の翻訳は必要でなかったから。
  • ウ 被災地の外国人の国籍は多様であり、日本に住む外国人が共通してわかる日本語のほうが情報が伝わりやすいと判断したから。
  • エ 災害の規模が大きく、情報が次々に変わるうえに、被災地の外国人の国籍も多岐にわたっていたため、翻訳作業が追いつかなかったから。

問三

傍線部②「情報が時々刻々と……翻訳が追いつかない」とあるが、このときの状況を表す言葉を文中から漢字二字で書き抜きなさい。

問四

傍線部③「発想を転換した」とあるが、筆者たちの研究会が検討の末、選んだのはどのような方法か。「~方法。」につながる形で文中から二十三字で探し、その初めと終わりの五字を書き抜きなさい。

問五

傍線部④「状況・相手・目的」とあるが、この文章で取り上げられている事例では、具体的にそれぞれ何に当たるか。次の文の①~③にあてはまる言葉を文中から書き抜きなさい。

  • 状況=( ① )という混乱した状態。
  • 相手=( ② )。
  • 目的=外国語でのしえん態勢が整うまで、( ③ )もらうこと。

問六

傍線部⑤「『津波(とても高い波)』のように解説を添えて使うようにする」と同じ例は、文章の【 】の中ではどの部分か。傍線部ア~エのうち適当なものを選び記号で答えなさい。

※ 【今日 朝 五時四十五分、……この後も 注意して ください。】

問七

空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして適当なものを次から選び記号で答えなさい。

  • ア A「やさしい日本語」 B複数の言語 C漢字 Dローマ字
  • イ A複数の言語 B「やさしい日本語」 C漢字 Dローマ字
  • ウ A「やさしい日本語」 B複数の言語 Cローマ字 D漢字
  • エ A複数の言語 B「やさしい日本語」 Cローマ字 D漢字

ただ、災害時には掲示物が氾濫するので、読んでもらうためには、外国人に向けたものであることを知らせる必要がある。そこで、見出しだけはできるだけ( A )で表す。内容は、一枚の掲示物につき一つの情報とし、( B )で表す。表記には( C )も用いる。漢字を使う国の人が意味を推測できるし、避難場所や目印となる建物はほとんどが漢字で表記されているからだ。……( D )はむしろ使わない方がよい。竹を”take”と書くと、英語の”take”と誤解されるおそれがあるためだ。

問八

傍線部⑥「根底にある考え方」とあるが、どのような考え方か。適当なものを次から選び記号で答えなさい。

  • ア 情報を伝えるときには、どんな状況でも翻訳すると意味が変わるので、いろいろ工夫して、元の言語のまま伝えなければならないという考え方。
  • イ 情報を伝えるときには、伝える相手の求めていることを意識して、どんな表現が相手の心を軽くするかを考えて伝えなければならないという考え方。
  • ウ 情報を伝えるときには、伝える相手には理解しがたい言葉であることを自覚した上で、表現を変えずに正確に伝えなければならないという考え方。
  • エ 情報を伝えるときには、誰に伝えるのか、相手の求めていることは何か、どう表現すれば相手が理解してくれるかを考えなければならないという考え方。

問九

筆者は、災害時に的確な情報を伝達することには、どのような効果があると考えているか。「~効果。」につながる形で文中から二十一字で書き抜きなさい。


参考