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湘ゼミ西船橋クラスター、67 名に拡大
船橋市は8日、
新型コロナウイルス感染者のクラスターの発生第2報について(市内学習塾:8月8日)
を発表。
湘南ゼミナール小中部西船橋教室で発生した新型コロナウイルス感染症のクラスターが 67 名に拡大したと伝えました。7日発表分が 46 人、8日発表分が 21 名です。67 名の内訳は職員3名、生徒 64 名。生徒のなかには 10 歳未満の児童2名を含みます。
船橋市からのお知らせ
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学習塾の新型コロナ対策の盲点どこに
湘南ゼミナールは神奈川県内でも過去に鷺沼教室と子母口教室とでクラスターを発生させています。このため、各教室の感染拡大対策にはかなり力を入れてきたはずです。
いったいどこに対策の「盲点」があったのでしょうか。
一部窓がない教室があった
第1報の際の東京新聞の報道(※1)によれば、クラスター発生の背景は以下の通りです。
市によると、マスクの着用などは徹底されていたが、一部窓のない教室があったという。1日から休校している
都市部でのドミナント戦略を採用している湘南ゼミナールは特に、テナントビルの一室をパーテーションで区切り、1教室(校舎)に複数の部屋(教室)を作る傾向が強いように感じます。部屋の区切り方によっては「窓のない教室」ができてしまうのでしょう。
感染拡大防止や防災を考えると避けたいところですが、不動産事情が許さないのではないでしょうか。
なお、2020 年に多くの校舎を閉じた他の大手学習塾では、校舎を閉じる理由として「換気が十分にできないこと」を挙げていたようです。
※1 https://www.tokyo-np.co.jp/article/122713
「カゼ気味」程度では講師が休みづらかったか
第1報の際の千葉日報の報道(※2)は今回のクラスター発生について、東京新聞よりも詳しく報じています。
集団授業を受け持つ講師1人が、せきの症状がある中で出勤していた。教壇はビニールシートで仕切っていたが、窓のない教室があったという。
東京新聞と異なり、情報の出どころが明示されていません。報道の信頼性については留保しなければならないでしょう。
ただ一般論として、学習塾講師の夏期講習は日程が過密になりやすく、そこに「せきが出る程度で」穴をあけられないという気持ちも想像できます。
感染拡大が続くなか、特に大規模事業者においては本部や管理職が果たす役割が大きいと言えるでしょう。
※2 https://www.chibanippo.co.jp/news/national/819339
参考文献
- 船橋市,「新型コロナウイルス感染者のクラスターの発生第2報について(市内学習塾:8月8日)」,https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/kansenshou/001/p095010.html,2021(令和3)年8月8日.
https://web.archive.org/web/20210808175021/https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/kansenshou/001/p095010.html - 船橋市,「市内学習塾における新型コロナウイルス感染者のクラスターの発生について(湘南ゼミナール 小中部西船橋教室 第2報)」,https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/kansenshou/001/p095010_d/fil/20210808.pdf,2021(令和3)年8月8日.
https://web.archive.org/web/20210808175030/https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/kansenshou/001/p095010_d/fil/20210808.pdf