『サンデー毎日』2020 年2月 23 日号(2月 10 日発売)から、猪熊建夫さんの連載
日本を動かす真の人脈
高校風土記
が始まりました。
ノーベル賞で名門校?
第1回の記事中「名門校と単なる受験校の違いは?」と題した部分で猪熊さんは
ノーベル賞受賞者を出せば「名門」と呼びたいが、そうでなければ「受験校」にとどまる、というのが筆者の持論だ。
と述べています。
この論に従うと、神奈川県内で「名門」と呼べるのは
- 横須賀高校
2002 年 ノーベル物理学賞 小柴昌俊さん - 湘南高校
2010 年 ノーベル化学賞 根岸英一さん
の2校のみとなってしまいます。
県内には(もちろん県外にも)、各々の自負を持つ多くの高校があります。そうしたさまざまな高校に対して「ノーベル賞受賞者を出さなければ『名門』とは呼べない」という趣旨の「持論」を書くのは不適切に感じられます。
なぜそこまで「ノーベル賞」にこだわるのかもよく分かりません。
猪熊さんに「名門」と呼ばれるかどうかを気にする必要もないのでしょうが、この「持論」は、大衆誌上でキャッチ―な書き方を追求した結果として生まれてしまったもので、氏の本心ではないのではないかと思われます。