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この記事は 2020 年6月 11 日に一定規模の更新をしています。更新前の記事はこちらをご覧ください。
2014 年1月 15 日に横浜情報文化センターで開催された「はまピョンカップ 2013 水道局研究発表会・水道局業務改善推進大会」では、横浜市水道局保全課の斎藤健太さんによって
特定の電磁波を応用した防錆装置による配水管における残留塩素減少防止効果の検証
http://www.cml-office.org/wwatch/magne/yokohama-doc/full02.pdf
と題した発表が行われました。「特定の電磁波を応用した防錆装置」は日本システム企画の商品 NMR パイプテクターを指します。
横浜市水道局パワポ資料
http://www.cml-office.org/wwatch/magne/yokohama-doc/full01.pdf
大学への導入実績
日本教育新聞によれば、同装置は
東京理科大学(野田/神楽坂キャンパス)、日本大学(工学部)、青山学院大学(記念館)など
にも導入実績があります。
※ 日本教育新聞 2013 年1月 28 日,「老朽化校舎の給水管を断水せずに更新できる防錆技術」,http://www.jspkk.co.jp/news/pdf/nihonkyoikushinbun201301.pdf
【追記】水道局独自の検証では効果確認できず
水道局と「民間企業」との共同調査では
一部の検証場所において配水管内の水道水の残留塩素濃度減少防止の効果
がある結果が得られた NMR パイプテクターですが、その後、水道局が独自に検証を続けたところ、実際には
- 残留塩素濃度減少防止の効果はほとんど
- 配水管内の赤錆の変化についてはまったく
効果が確認できないことが分かりました。
OB が起業した「民間企業」の製品ではありますが、水道局自身は NMR パイプテクターの「配水管への……導入は断念」しました。
Sources
横浜市,「『市民の声』の公表」「水道局がなぜNMRパイプテクターを導入したのか、調査とその結果の公表を求めます」,https://cgi.city.yokohama.lg.jp/shimin/kouchou/search/data/31001793.html,公表内容基準日 2019 年 8 月 13 日.
横浜市,「【配水管(共同研究)検証結果】・【配水管(水道局独自)検証結果】」,https://cgi.city.yokohama.lg.jp/shimin/kouchou/search/data/31001793-0.pdf,PDF ファイル作成日 2019 年8月8日.
※ 2020 年6月 11 日追記。情報のご提供、どうもありがとうございました。
装置の詳細
NMR パイプテクターの詳細につきましては、山形大学理学部 天羽優子准教授の解説をご覧ください。
- 「横浜市水道局のNMRパイプテクターの試験結果を読み解く(2019/09/05)」
http://www.cml-office.org/wwatch/magne/comment-nmrp-04.html - 「横浜市水道局から開示された文書一覧(2019/07/21)」
http://www.cml-office.org/wwatch/magne/yokohama-doc
参考1 株式会社アクアエンジ
横浜市水道局OBが起業した(株)アクアエンジ(代表取締役=白濱英一・元横浜市水道事業管理者)の事業活動が本格化してきた。
水道産業新聞社,「培った技術力で水道界に貢献へ/横浜水道OBの起業に注目集まる/アクアエンジ」,http://www.suidou.co.jp/131216.htm
参考2
- 水道産業新聞 2013 年 12 月 16 日
「赤水防止に加え残塩維持にも威力」
http://www.jspkk.co.jp/news/pdf/suido-shinbun20131114.pdf - 日本水道新聞 2013 年 11 月 14 日
「残塩減少防止に効果」
http://www.jspkk.co.jp/news/pdf/suido-shinbun20131114.pdf