教職員人事異動

学校プールでの日焼け止め解禁を小島慶子さんが主張『AERA』

小島慶子さんは『AERA』2016 年8月 22 日号に「皮膚がん予防に日焼け止め 『常識』に学校も対応を」と題した記事を寄せています。

学校現場での日焼け止めの使用については、2015 年から 16 年にかけて、主に小学校のプールの授業に関して、大きな問題となっていました。

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小島慶子さん「日焼け止めは欠かせない」

日本でも、今や子どものUVケアは常識ですよね。
ところが、学校のプールではいまだに使用禁止のところが多いのだとか。水質汚染を懸念しているようですが、、専門家の実験データでは、日焼け止めを塗って2力月間水泳授業を行っても水質に問題なしという結果が出ています。では、なにゆえに?
この件に関しては、昨年、文部科学大臣や文科省も学校現場に柔軟な対応を求めています。

※ 小島慶子,「皮膚がん予防に日焼け止め 『常識』に学校も対応を」,『AERA』2016 年8月 22 日号 78 ページ,2016 年8月 22 日発行。


水質汚染はない?

「水質に問題なし」のくだりは、日本臨床皮膚科医会(http://www.jocd.org)の学校保健委員会が行った、日焼け止めクリームがプール水を汚染しないことの検証のことを指しているものと思われます。

検証については「教育医事新聞(2013年7月25日)」http://www.jocd.org/news/img/kyoiku_130725gakko.pdf)に記事があります。それによれば、

島田辰彦・同〔日本臨床皮膚科〕医会学校保健委員会副委員長は「秋田の小学校でひと夏、4年生以上の 60 人全員にサンスクリーン剤を使用してプールの水質を検査した実験や大阪の 14 中学校を対象にサンスクリーン剤を許可した7校と許可しなかった7校のシーズン前後の水質を比べた実証実験などでサンスクリーン剤がプールの水を汚濁しないことが明らかになっています」と話す。


文部科学大臣・文科省

「文部科学大臣や文科省も」のくだりは、2015 年の一連の動きについて書かれたもののようです。

これは加藤順子さん(@katoyori)が「もしも学校で日焼け止め使用を禁止されたら」https://news.yahoo.co.jp/byline/katoyoriko/20160728-00060376/)という記事のなかで

文科省は大臣答弁を受けて同月中の2015年8月28日、全国各地の国公立、私立問わず、小学校から高専、大学までの学校設置者に宛てて「体育活動中における紫外線対策について」という事務連絡文書を出しています

と触れているものと同じものでしょう。


高校水泳部は水質汚濁を懸念

こうした動きの一方で、近年、さまざまな高校の水泳部員のみなさんが、日焼け止めの使用に難色を示しています。

金沢高校水泳部

横浜緑ケ丘水泳部 73 期

湘南高校行事パート

https://twitter.com/GyopaWarota/status/1141977141124354048


大勢は日焼け止め容認か

紫外線による健康被害を考えると、日焼け止めの使用を容認する意見が多いものと思われます。

水泳部のみなさんが濁ったプールを目の前にしたときの気持ちを考えて、

  • プールの授業の前に化粧や整髪料は落とす
  • シャワー(スプリンクラー)をしっかりと浴びてからプールに入る

ということを徹底した上で、

  • 耐水性の日焼け止めを使う

ようにする――といったあたりが落としどころでしょうか。