教職員人事異動

『進学レーダー』「私学VS公立! 私学がやはり圧倒的に強い」

『進学レーダー』2017年5月号は、

大学実績に見る湘南私学の優位性
私学VS公立! 私学がやはり圧倒的に強い!

と題した記事を掲載しました。

私学VS公立! 私学がやはり圧倒的に強い!

2016年のデータとはなりますが、私学と公立高校の実績を比較しましょう。

東大早慶上智の現役・総数(現役合格率をA率)、東京理科・明治・青山・立教・中央・法政の現役・総数(現役合格率をB率)を掲載しました。

比較するのは、湘南方面の公立高校、それも基本的に上位校のみの掲載、対して私学は湘南のみならず、神奈川県全域でやや幅広く掲載しました。

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※ 誌面表中で比較されている公立高校、私学はそれぞれ以下の通りです。

公立高校

「湘南方面の公立高校、それも基本的に上位校のみ」

  • 大船
  • 小田原
  • 鎌倉
  • 七里ガ浜
  • 湘南
  • 松陽
  • 茅ケ崎北陵
  • 柏陽
  • 平塚
  • 平塚江南
  • 舞岡
  • 南(市立)
  • 横須賀

私学

「神奈川県全域でやや幅広く」

  • 浅野
  • 栄光学園
  • 鎌倉学園
  • サレジオ学院
  • 逗子開成
  • 聖光学院
  • 桐蔭学園中等教育学校
  • 神奈川学園
  • 鎌倉女学院
  • 湘南白百合学園
  • 清泉女学院
  • 洗足学園
  • 捜真女学校
  • フェリス女学院
  • 聖園女学院
  • 横浜共立学園
  • 横浜雙葉
  • 公文国際学園
  • 自修館
  • 湘南学園
  • 山手学院

この表〔誌面を参照してください〕でよくわかるのは、県立横須賀茅ヶ崎北陵平塚江南、そして小田原など、かつて実績を出していた高校の実績が大幅に下降していて、東大現役数が0もしくは1名程度です。

A率も多くは30%以下で、50%を超えているのは、湘南柏暘程度で、東大で二桁の現役合格達成は湘南方面では存在していません。

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対して湘南私学の雄栄光学園はなんと41名。また、表を見ると、私学が比較的まんべんなく東大にも現役合格者を出しているのがわかります(逗子開成はなんと湘南を超えた8名!)。

なおかつA率、B率でも私学は公立より、総じて充実していて、まさに私学の優位性がよくわかるのです。

参考

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なぜ私学の方が「強い」のか?

いったい、なぜ私学の方が「強い」のでしょうか。

中学校入学の段階で選抜を実施していること、6年間の一貫教育を行っていること以外にも秘密がありそうです。

1.比較対象の選び方

まず、比較対象となっている私立学校が強豪ぞろいだということが挙げられます。

県内全域から私学を集めている一方で、湘南地区の私学でも大学合格実績という点でふるわなかった学校は、掲載されていません。

※ 鎌倉学園や山手学院を挙げている以上、高校募集を行っている学校を比較対象から排除しているわけでもなさそうです。

2.東大以外の国公立大学がカウントされていない

A率・B率ともに、東大以外の国公立大学合格実績が反映されません。

公立高校は国公立大学志向が強い傾向があるため、A率・B率という比べ方では不利になる可能性があります。

3.『進学レーダー』だから

『進学レーダー』は、日能研の雑誌です。

日能研は中学受験専門の塾なので、できるだけ多くのみなさんに中学受験をしてほしいと考えているはずです。

そのため、中学受験が必要な私立中学校を推したい気持ちが働いているものと思われます。

※ 公立中高一貫校入試では、日能研の強さはあまり目立ちません(※「平成28年度 神奈川県内公立中高一貫校 塾別合格実績」)。

私学だから、公立だからではなく

「私学だから大学合格実績が良い、公立だから大学合格実績が悪い」という括り方は、当然できません。偏差値的に下位の私学と、偏差値的に上位の公立とでは、公立の方が大学合格実績は上がります。

私学の強みはむしろ、そうした大学合格実績ではない所に求められるのではないでしょうか。