神奈川県教育委員会は8日、平成29年度神奈川県公立高校入試の募集案内をホームページ上で公開しました。
平成28年度入試からの、募集に関する変更点は以下の通りです(「募集案内」の「はじめに」より。強調はカナガクによります)。
目次
県立高校において、普通科専門コースの募集を停止します。
- 県立荏田高校と県立生田高校、県立横浜南陵高校、県立磯子高校、県立高浜高校、県立西湘高校、県立山北高校、県立有馬高校、県立綾瀬西高校では、普通科専門コースの募集を停止します。
- 県立白山高校と県立上矢部高校では美術科として、県立厚木北高校ではスポーツ科学科として募集します。
県立大井高校と県立大和東高校では、クリエイティブスクールとして募集します。
クリエイティブスクールとは、中学生のときに勉強では思うように力を発揮できなかったみなさんのための学校です。
「中学の成績が悪いから、俺は私立に行くしかないや」
「俺のところは家が大変だから、定時制に行くしかないな」
などとあきらめてしまっているみなさんに、公立全日制普通科にチャレンジする機会を与えてくれます。
以前は高倍率の時期もあったクリエイティブスクールですが、平成28年度入試では大楠が大規模な定員割れを起こしました。この頃では、とても入りやすくなってきています。
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学科等の改編のある学校があります。
- 県立横浜国際高校では、国際情報科の募集を停止し、国際科として募集します。
- 県立小田原総合ビジネス高校では、総合ビジネス科に加え、普通科の募集を実施します。
- 県立横浜緑園総合高校と県立横浜清陵総合高校、県立大師高校では、総合学科の募集を停止し、単位制普通科として募集します。
- 県立吉田島総合高校では、総合学科の募集を停止し、農業に関する学科として募集します。
- 県立弥栄高校では、国際科と理数科、芸術科、スポーツ科学科(スポーツに関する学科)の募集を停止し、普通科と音楽科、美術科、スポーツ科学科(体育に関する学科)として募集します。
川崎市立商業高校の全日制では、ビジネス教養科に加え、普通科の募集を実施します。
川崎市立商業高校の定時制では商業科の募集を停止し、川崎市立川崎総合科学高校の定時制で商業科の募集を実施します。また、川崎市立商業高校は校名が川崎市立幸高校に変わります。
川崎市立幸高校の普通科募集開始には、川崎市立川崎高校の普通科募集定員減少分を補う意味合いがあります。
平成29年4月には、平成26年に川崎市立川崎高校附属中学校に入学したみなさん(3クラス)が高校1年生に上がります。そのため、市立川崎では普通科の募集定員を減らさなければなりません。
その分の枠として作られるのが、市立幸の普通科というわけです。
ちなみに、市立川崎の普通科は、平成29年度入試においてあまり志願者が集まらないのではないかと予想されます(最近の市立南の志願状況から)。内進生の輪に入るのに抵抗がなければ、狙いどころかもしれません。
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県立茅ケ崎高校と県立足柄高校、県立厚木西高校では、連携募集を実施します。
知的障がいのある受験生のための募集です。3校は、「県立高校改革実施計画(Ⅰ期)」における、インクルーシブ教育実践推進校のパイロット校になっています(実施計画8ページ参照)。
光陵で行われている、横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校(横浜国大横浜)からの連携募集とは位置づけが異なります。
特別募集実施校と中途退学者募集実施校が変わります。
- 県立西湘高校と県立伊志田高校では、海外帰国生徒特別募集を実施します。
- 県立神奈川総合高校と県立平塚湘風高校、県立有馬高校では在県外国人等特別募集を停止し、県立横浜清陵総合高校と県立川崎高校、県立大師高校、県立大和南高校、県立伊勢原高校、横浜市立みなと総合高校で在県外国人等特別募集を実施します。
- 県立神奈川総合高校では中途退学者募集を停止し、県立麻生総合高校で中途退学者募集を実施します。
県立横浜明朋高校と県立相模向陽館高校、横浜市立横浜総合高校、川崎市立川崎高校の定時制では、同じ学科の別の部を第2希望として志願できます。
多部定時制では、早い時間の部に人気が集まります。そのため、これまでであれば、
「本当は朝の部がいいんだけど、私じゃ無理そうだから、昼の部にしようかなあ」
といった志願をした先輩もいたのではないでしょうか。
平成29年度入試からは、「第2希望」の制度を使えるようになるため、よりチャレンジの幅が広がります。