2016年度「第62回 青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書、『アリとくらすむし』の読書感想文例です。
分量は、題名・学校名・氏名を除き、400字詰め原稿用紙で2枚ぴったりです。
目次
アリとくらすむし
広告
『アリとくらすむし』を読んで
神奈川 太郎
ぼくはこの本から、あいさつの大切さを学びました。
はじめ、夏休みに読む本をこれにきめたとき、お母さんは大さわぎしていました。なぜなら、お母さんはむしが大きらいだからです。この本には、むしのしゃしんがたくさんのっています。そんな本をぼくといっしょに読むなんて「ぜったいにいや」と、ふるえていました。
家にかえって、お母さんのうでをしっかりとつかみながら本をひらきます。さいしょのアブラムシから、おかあさんはキャーキャー言っています。テントウムシはよかったのですが、もんだいはアリスアブのようちゅうでした。
アリスアブのようちゅうは、チョコチップがのった丸いプリンのような見た目をしています。キャラメルソースはかかっていません。小さなこんぺいとうのような、アリのたまごを食べます。
ぼくにはおかしのように見えたアリスアブのようちゅうですが、お母さんには気もちわるく見えたようで、ぼくが
「ねえねえ、おかしみたいだよ!」
と言うと、家の中のふんいきが本当にわるくなってきました。ええい、むりやりにでもさいごまで読んでやる、と、ページをめくったその時です。
「どうもこんにちは」
せいちゅうになったアリスアブが、ぼくたちにあいさつをしてくれました。その時、お母さんのかおが、すこしだけ、にっこりしました。
ぼくたちは、どんなにいやな思いをしているときでも、あいさつをされることで、すこし気もちがかわります。この本は、というよりも、アリスアブは、ぼくにそんなことをおしえてくれました。
そのあとお母さんは、クロシジミのようちゅうを見ると、どこかに行ってしまいました。
参考
島田たく,「AntRoom アントルーム|蟻について語ろう」, http://www.antroom.jp/ ,2016年5月15日閲覧.