神奈川全県模試は、平成28年度神奈川県公立高校入試の学力検査得点を追跡調査しています。
その調査から、神奈川全県模試での偏差値と、実際の学力検査での得点との間の関係が見えてきました。
神奈川全県模試を受けた受験生を偏差値帯ごとに分け、それぞれの偏差値帯における学力検査得点を分析すると、以下の表のようになります。
学力検査得点と模試偏差
偏差 | 英語 | 数学 | 国語 | 理科 | 社会 | 5科 |
---|---|---|---|---|---|---|
70 | 92.3 | 76.6 | 91.5 | 77.1 | 86.6 | 417.3 |
65 | 78.7 | 71.3 | 85.9 | 71.0 | 81.1 | 382.0 |
60 | 66.3 | 65.9 | 80.1 | 64.4 | 74.4 | 345.7 |
55 | 55.1 | 60.4 | 73.9 | 57.4 | 66.6 | 308.3 |
50 | 44.9 | 54.8 | 67.5 | 50.0 | 57.7 | 270.0 |
45 | 35.9 | 49.0 | 60.7 | 42.1 | 47.6 | 230.6 |
40 | 28.0 | 43.1 | 53.6 | 33.8 | 36.4 | 190.2 |
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昨年と比べ、今年の学力検査にはどのような特徴が見られたのでしょうか。
【参考】2015(平成27)年度 神奈川県公立高校入試 平均点 全県模試中間集計
英語
まず英語では、偏差値上位の受験生ほど、得点の下がり方が小さいことが分かります。これは、問題の難化に対して、上位の受験生ほどよく耐えたことを意味します。
数学
一方、数学では、偏差値上位の受験生ほど、得点の下がり方が大きいことが分かります。昨年に比べて、難しい問題がさらに難しくなったことで、解けない受験生が増えたのでしょう。
偏差値帯「40」では、得点がむしろわずかに上がっていますが、これは、簡単な問題がさらに簡単になったことに起因するものと思われます。
※ 例えば、平成28年度入試では、問1の(ア)に括弧が含まれていません。また、(エ)の答えが負の数になりません。
社会
社会では、偏差値帯「70」の受験生の得点が昨年とほぼ同じだったことが分かります。この偏差値帯の受験生にとっては、問題が昨年も今年もあまりに簡単過ぎて、これ以上得点が上がらないところまで来てしまっているのかもしれません。
5科
5科では
- 上位層は頭打ち
- 中位層は変わらず
- 下位層は得点できない
といった難度の入試だった模様です。