『二月の勝者―絶対合格の教室―』第 39 講「七月の現実」感想


『ビッグコミックスピリッツ』1月21日発売号に二月の勝者―絶対合格の教室―第 39 講「七月の現実」が掲載されました。


個別指導部門への誘導

黒木が石田王羅くんのご家族に提案した解決策は「個別指導部門への誘導」でした。

極めて妥当なプランだと思うのですが、悪役に戻った橘先生と佐倉とは納得しません。


橘先生の激昂

橘先生は感情的に黒木にぶつかります。

…黒木さんあんたさ、
生徒本人のことよりも、
金が大事か!
そこまでクズかよ!!

しかし、この橘先生の姿には共感できません。

集団授業についていけない子が個別指導に切り替えるのはふつうのことでしょう。

第 38 講で橘先生は、王羅くんの迷惑行為に関して

〔他の〕子どもたちをどう諫める〔原文ママ〕か考えないとな…

と言っています。しかし、やる気も能力もない生徒が自習室でふざけているのに、他の子どもたちをなだめるというのは明らかに筋違いでしょう。

真剣に勉強に取り組んでいる子たちを守りつつ、なおかつ王羅くんを「見捨て」ないのであれば、個別指導塾で受験ごっこをしてもらい、とにかくどこかしらの私立中学校に入れる――というのは、良い選択肢だと思います。


佐倉の疑問

佐倉も黒木に質問をぶつけます。

まともに個別に通えば、授業料はうちの倍です!
正直、王羅くんは中受に向いてません。
いくら親御さんの希望とはいえ、そこまでして受験続行って…
(中略)
もし営利目的を抜きにしたら、向いてない子が受験する必要はありますか?
向いてない子は「普通の小学生の生活」に戻してあげたほうがいいと思いませんか?

佐倉はむしろ退塾で幕引きをするのがよいと思っていたようです。

それに対し黒木が「普通の小学生の生活」では裕福な家庭の子ばかりがいい思いをする――という旨のことを諭して、第 39 講が幕引きとなります。


向いてない子が受験する意味

向いていない子が中学受験をする意味は、「高校受験および公立中学校の回避」でしょう。高校受験回避については第 33 講で話題になっていました。

高校受験回避

王羅くんが公立中学校に進学して優秀な成績をおさめるとは思えません。おそらく中堅公立高校を第一志望校にして高校受験をすることになるでしょう。私立併願校も推して知るべしです。

【参考】内申基準早見表2018 神奈川県私立高校入試

しかし、高校受験だと入りづらい(たとえば「オール4」程度の)学校であっても、中学校からなら驚くほど入りやすいことがあります。

そこで、中学校のうちからそうした学校に入っておくのは、大いに考えられる作戦です。

公立中学校の回避

公立中学校は、学校によってはかなり荒れています。先生方はとても熱心ですが、多忙で、部活動や学校行事などで全体が疲弊していることがあります。

様々なご家庭から生徒が集まるため、私立に比べると多く起こるトラブルもあるでしょう。

清宮幸太郎を育てた、父 克幸さんは

子供を私立に入れてみて思ったのは、子供はともかく、親の側のストレスが少ないということです。以前、子供が近所の保育園に通っていたころ、通っている子供たちにではなく、親に対して呆れてしまう出来事がありました。「あんな親に育てられた子供と自分の子供が一緒に育つのは耐えられない」と思ったものです

とまで書いています。

【参考】清宮幸太郎を育てた、父 克幸さんの教育方針とは

これからの卒業式シーズン、公立中学校の卒業生の中には卒ランなどを着る方もいると思います。そうした方のご家庭と教育方針が合わない場合など、最後の最後で双方にとって不快な思いが残りかねません。

【参考】平成28年度 神奈川県公立中学校 卒業式

こうしたことから、より大学受験に有利な学校に行くために、また、よりのびのびとした中学校生活を送るために、とにかく中学受験をするというのは選択肢のひとつです。


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